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唇が触れそうなほど、間近に迫るラビの端正な顔。
見惚れて。もっと見ていたいけれど、ラビのキスを受け止めるために名残惜しげに目を閉じる。
その時。
「リナリー、これ追加頼む!」
静かな書室に飛び込んできた、リーバー班長の大きめな声にはっと我に返り、そして思い出す。ここには自分たち以外の人間がいたことを。
「ら、ラビ…放してください…」
「いやさ〜折角捕まえられたのにvv」
「だって、早く本探して戻らないとっ」
未だ、一冊も探せていないのに、大分時間が掛かってしまっている。
焦る僕とは正反対に、ラビはいたって余裕の表情でこれ以上ないほど甘い笑みを浮かべて見つめてくる。
「じゃあ、一回だけキスさせて…」
「なっ///だ、だめです!」
「なんでさ〜さっきは受け止めてくれるつもりだったじゃん?」
確かにさっきまでは、自分たち以外の存在をすっかり忘れていたから、ラビからのキスを受けるつもりでいたが、一度他の人のいる気配を意識してしまった今は恥ずかしくて仕方ない。
「リナリーたちがいるんですよ!」
「今更さ。それに、こんな奥まで、すぐには誰も来ないさ…」
神田とリナリー、リーバーが何か話す声が遠くから聞こえる。
広い書室の一番奥。確かに誰かが向かってきても、キスする余裕はありそうだ。
「一回だけ…ちょっとだけ…ですからね///」
「了解さ〜♪」
俯いた僕の顎をラビの男らしい手が捕らえ、くいっと上向かされる。
「好きさ…アレン…」
「はい、僕も…好きです」
言葉と共に吐き出された吐息がラビの吐息と絡まり、触れ合った唇に溶けていく。
「また後で、いっぱいアレンの唇堪能させてvv」
名残惜しげに唇が離れた後、悪戯を企む悪ガキみたいに笑って、ラビがもう一度軽くキスをくれた。
「一回だけって言ったのに…」
口調とは裏腹に顔が綻ぶ僕を見て、ラビはあの甘く優しい表情で僕だけに微笑ってくれた。
お茶〜お茶はいらんかね〜♪
初ラビアレは、甘めでGO〜☆
ラビに「逃げんなさ…」って言わせたいがために書いた話です。
ありがちネタでごめんなさい〜〜〜(土下座)